箱根の今と昔を感じる
旧東海道の旅
“箱根”、と聞いて真っ先に思い浮かべるのは“温泉”というキーワードかもしれないが、箱根は古くから東海道の要所として栄えてきた側面も持っている。その歴史と、そこに暮らす人々に触れることで見えてくる、もうひとつの箱根。かつて江戸時代の旅人が往来していた旧東海道を歩き、数百年間変わっていないという甘酒の滋味深さに溜息をつく。江戸を感じる箱根旅へ。
- 案内人
- 金子 森
- 案内地
- 富士箱根伊豆国立公園


撮影 木本 日菜乃
文 櫻井 卓
Guide

金子 森
箱根町出身・在住
全国通訳案内士、日本山岳ガイド協会登山ガイドII、Leave No Trace トレーナー
米国・南カリフォルニア大学卒業後、都内での勤務を経て、30歳を期に地元である箱根にUターン。2015年より訪日外国人向け専門ガイド・Explore Hakoneを始動し、1日1組限定のプライベートツアーとして、欧米豪を中心にこれまで世界25ヵ国、3,000名以上のガイド実績。
https://explore-hakone.com/
People

寄木細工職人 清水勇太さん
畑宿の伝統工芸「寄木細工」職人。学生時代に訪れた箱根で寄木細工の魅力を知り、駆け込みで第一人者の元へ弟子入り。現在は工房兼ショップ「るちゑ」を立ち上げ、若い世代の感性を活かした新たな寄木細工の世界を模索中。
http://luthier43.info/

桔梗屋 鈴木貫十さん
旧東海道一里塚の裏にある畑宿唯一の食事処「桔梗屋」のオーナー。1970年の創業以降、名物である、とろろをたっぷり使った「ざるとろ」など、さまざまな蕎麦を提供し続けている。旧東海道歩きの途中に立ち寄るのにも最適な立地。
https://hakone-kikyouya.com/

江戸時代初期に創業された「甘酒茶屋」の13代目。創業当時からまったく製法を変えていない甘酒のほかに、力餅、味噌おでん、ところ天などを提供。江戸時代から現在にいたるまで、さまざまな旅人のお腹を満たしている。
https://www.amasake-chaya.jp/index.html

1956年創業の温泉宿「豊栄荘」の代表。渓流沿いにある極上の温泉のほか、キジ料理も名物。「箱根寄人プロジェクト」の発起人でもあり、無料で箱根の美味しい水を提供することで、旅人と住人の触れ合いを促進するべく奮闘中。
https://www.hoeiso.jp/
https://www.hoeiso.jp/yosehito.html