
雪に覆われた白銀の世界
スノーシューでいく冬の妙高山麓 2日間
2025.02.01(土)— 02.02(日)
妙高戸隠連山国立公園
2025.02.01(土)— 02.02(日)
妙高戸隠連山国立公園
このツアーで
体験できること
妙高戸隠連山国立公園は新潟県と長野県の県境に位置し、妙高山、火打山、雨飾山、高妻山などの個性的な「一目五山」の風景と、山麓の高原や野尻湖を含む景観が魅力的な国立公園である。
今回のツアーでは北信五岳の1つである妙高山の麓で、白銀の世界に染まる高原や森の中をスノーシューで歩いたり、雪上トレッキングへとでかけ、日本有数の降雪地帯である妙高の冬景色を思う存分堪能した2日間となった。
旅行企画・実施
ツアーのダイジェスト
当日の服装
寒さはあるものの風も無く落ち着いた気候であった。活動中は保温性のあるインナーと長袖、ハードシェルを羽織ってちょうど良い1日だった。
妙高高原駅にゲストが集合。簡単に挨拶をすませ、池の平温泉アルペンブリックスキー場が運行するシャトルバスに乗車して妙高高原ビジターセンターへと向かった。<br>ビジターセンターに到着後、館長の松井さんから妙高戸隠連山国立公園や妙高について展示も交えながら解説いただいた。躍動感のある展示に目を惹かれながら、火山・非火山が集合していることや自然からの恵み、地域における活動など幅広くふれていった。
妙高高原ビジターセンターは、国立公園・妙高のことを博物的に学ぶことのできる展示だけでなく、カフェやショップが併設されておりゆっくりとくつろぎながら景色を楽しめるほか、様々なアクティビティやイベントが開催されている。
昼食は館内のスペースでこの地域の郷土料理「笹箕寿司」のお弁当をいただいた。根曲竹やクルミなどがのったバリエーション豊かな笹箕寿司。名前の由来などをガイドの菅野さんに伺いながら郷土の味を堪能した。
昼食後はいよいよ、白銀に染まるいもり池の周辺をスノーシュー散策へと繰り出した。スノーシューの履き方や歩き方のレクチャーを受けた後、早速高く積もっている雪の斜面をガイドの菅野さんが歩き始めると、「えー!」と驚きの声を上げながらもゲストも続々と斜面を上がっていく。慣れないスノーシューに「こうしたら楽に歩けるかな?」と試行錯誤しながらスノーシュー散策が開始した。<br>「この辺りは雪の下には木道があるんですよ。」と、車よりも高い目線に雪の無いシーズンとは異なり木々との距離をいつもより近くに感じながら歩いた。
いもり池も雪で覆われ辺り一面が雪景色になっている。
「雪の無いときには歩けない湿地の方へ行ってみましょう!」と菅野さんのつくるトレースを伝いながら進んでいく。途中、冬を越すトキノキの冬芽に出会ったり、積もっている雪の高さクイズをしたり、横一列になって好きなように歩いてみたりと「明日大丈夫かしら?」と話しつつも雪と遊びながらスノーシュー散策を楽しんだ。
湿地のエリアでは水が流れている箇所にミズバショウの芽を見ることができ、長く寒い冬を乗り越える力強さを感じた。
トチノキの新芽。表面がべたべたしている。コーティングすることで虫の侵入を防いだり防寒となったりと、植物が中にある新芽を守るための術であることを菅野さんが教えてくれた。
スノーシューから戻ったあとは皆でコースターづくりを実施した。冒頭に妙高高原ビジターセンターの佐藤さんから、妙高山や火打山での登山道補修の活動、ライチョウの保全そして入域料のお話まで地域の方が取り組んでいる環境保全活動についてご説明いただいた。登山道が地域によって維持されているからこそ山歩きを楽しむことができる、改めて考えさせられる内容であった。<br>今回のコースターは、入域料への御礼として渡されている木札のライチョウマークをくり抜いた際にできるライチョウのモチーフと、妙高の間伐木を使用して作成した。「資源を余すことなく利活用しています」と、国立公園オフィシャルパートナーシップを締結している三条印刷株式会社の高木さん。三条印刷株式会社の技術とアイデアが光る妙高らしいワークショップ。今まさに歩いてきた景色を思い浮かべながら、思い思いのコースターをつくっていく。「こんな使い方はどうだろう?」「さっきの雪景色をイメージしました!」それぞれの思い出があふれる素敵なコースターができあがった。
妙高山・火打山は登山道の総延長が長く、関係者が連携しながら登山道の維持管理が行われているとのこと。入域料は登山道の維持管理やライチョウが生息しやすい環境づくりなどに活用されている。
2024年の木札。
絵を描いたり、ライチョウに色を塗ったり。十人十色の素敵なコースターが完成した。
本日のお宿はホテルアルペンブリック。池の平温泉に位置するホテルアルペンブリックは温泉成分をたっぷり含んだ黒泥混じりの黒色のお湯が特徴。その源泉掛け流しの露天風呂やご飯を満喫しながらゲストとの会話を楽しんだ夜を過ごした。
当日の服装
前日に続き風がなく穏やかな日であった。活動前は前日の服装にダウンを追加しつつ、スノーシューでの活動時間が多いため、ベンチレーションや脱ぎ着をしながら細かに調節を行った。
2日目は朝から坪岳山頂を目指して雪上トレッキングへと出かけた。昨日習得した歩き方やストックの使い方を駆使しながら、先ずは下りのルートへと向かった。「ここ関山は昨日訪れた池の平と比べて北側にあるので降雪の量が多いんです。」と菅野さん。雪質も昨日とは異なり、近いエリアのなかで多様な雪を味わえるのも妙高の魅力だと感じた。雪質が異なればウサギの足跡も異なるそう。ふかふかの雪質では後ろ足が大きく沈むようでその違いを見るのも楽しい。<br>雪に覆われた杉林を抜けながら、斜面を勢いよく降りてみたり、開けた場所でラッセルしてみたり、雪を存分に感じながら坪岳山頂を目指す。途中、真っ白なウサギも登場してくれた。
「ウサギが棲み処にしているかもしれませんね」と木と雪の間にできた空洞を観察したり、昨日みたトチノキとは異なる冬芽や冬芽を食べたウサギの食痕を観察したりと、見過ごしてしまいそうなこの時期だからこそのサインを菅野さんに教えてもらいながら登っていく。
坪岳山頂に到着すると、妙高山は雲に隠れていたものの日本海までの景色を望むことができた。太陽が雲の隙間から少し顔を覗かせたりするなか、山頂でティータイム。菅野さんが甘酒をふるまってくれた。妙高は発酵文化が栄えており、様々な発酵食品があるのだそう。優しい甘さにほっと一息。そんな坪岳山頂での積雪は3m超え!木の上に立っているような位置であり、この時期、そして妙高だからこその景色を堪能することができた。
帰り道は、元からできていたトレースを歩いたり外れたり、それぞれの体力や好奇心に合わせてルートを変え遊びながら戻った。途中、木漏れ日が差し込み思わず立ち止まるほど美しい林内。あっという間にスタート地点へと戻ってきた。
坪岳山頂。色のコントラストも相まってまるで絵画のような景色が広がっていた。
スノーシューポーズ!
戻った後は、休暇村妙高で「七五三の湯」にちなみ妙高の味覚を詰め込んだ妙高七五三御膳の昼食をいただいた。7つの料理、5つの妙高の食材、3つの発酵食から構成され、妙高の食の魅力を味わえる御膳に舌鼓を打つ。昼食後は関温泉に位置する休暇村妙高の温泉で冷えた身体を温めた。温泉ソムリエでもある菅野さんにその効能を聞いたおかげで、いつもよりも温泉効果を感じながら浸かることができ新しい楽しみ方をまた1つ発見できた。
今回の旅は日本有数の降雪地帯である冬の妙高で、雪にふれ、雪と遊ぶ2日間の旅であった。そこには美しい自然や景色を楽しむことができるよう地域の想いや工夫があり、また文化や暮らしを感じることもできた。<br>「四季折々に表情を変える妙高が好きなんです」と菅野さん。解散後、早速グリーンシーズンの計画を立てているほど、何度でも訪れたいと思う思い出深い場所となった。