水の巡りと火への敬い
受け継がれる共生の物語
水の巡りと火への敬い
受け継がれる共生の物語
日本第4の面積を有する広大な上信越高原国立公園。
正直、どこを訪れるべきかおおいに悩んだ。
そんな中で、今回スポットを当てたのは野沢温泉村。
「水を巡る旅をするには最適の場所ですよ」というザ・ノース・フェイスアスリート・河野健児さんの言葉が決め手だった。野沢温泉村出身で、現在は観光協会の会長もつとめる、河野健児さんと巡る、水と火の旅。
- 案内人
- 河野 健児
- 案内地
- 上信越高原国立公園
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撮影 木本 日菜乃
文 櫻井 卓
Guide
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河野 健児
スキーヤー
ザ・ノース・フェイス アスリート
1983年.野沢温泉村生まれ。10代からスキークロスのワールドカップ選手として活躍。2014年に第一線を離れたのち、仲間とともに「NOZAWA GREEN FIELD」を立ち上げ、間伐材を使ったツリーキャンプや、収穫体験、SUPツアーなどを開催。ほかにもVECTOR GLIDEでスキー開発をてがけるなど多岐にわたって活躍中。現在は野沢温泉村観光協会の会長もつとめ、野沢温泉の未来の一翼を担っている。
https://www.nozawagreenfield.com/
People
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特定非営利活動法人 おせっ会
森 紀一さん
1999年に発足した「おせっ会」の起ち上げメンバーの1人。自然観察ガイドツアーや、環境教育、伝統文化教育など、野沢温泉村の持つ豊かな自然・文化を次世代に伝えるとともに「ブナの森100年構想」を起ち上げ、小学生による植林事業にも携わっている。
http://npo-osekkai.net/
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農事組合法人 野沢農産生産組合/組合長
髙橋 義三さん
幼少の頃から家業の農家を手伝い、長年美味しいお米作りを追求。これまで数々の賞を受賞し、2012年には日本最大のお米のコンクールで日本に7人しかいないダイヤモンド褒章を受賞。献上米にも選出されている。
https://nozawanosan.or.jp/
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片桐 アキラさん
1888年創業の桐屋旅館の5代目。野沢温泉村の温泉をこよなく愛し、豊かな湯を守るためにさまざまな活動をおこなっている。「野沢温泉旅館ホテル事業協同組合」、「おせっ会」の理事長も務める。
https://kiriya.jp
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ヨネダ イサムさん
日本人とスコットランド人の両親から生まれ、人生の大半をイングランドで過ごす。2015年に木内酒造合資会社に入社。その後、2021年に野沢温泉村に移住し、野沢温泉蒸留所に入社。現在、クラフトジン作りのほか、ウィスキー作りに向けて準備中。
https://nozawaonsendistillery.jp
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金井 淳記さん
現在、まくね川小水力発電所の責任者を務める。水力発電所の管理だけでなく、各方面から訪れる視察への対応で忙しい毎日を送る。河野健児さんとは同級生。
https://www.vill.nozawaonsen.nagano.jp
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折原 直廣さん
信越自然環境事務所・国立公園利用企画官。カナディアンロッキーで約3年間カメラマンやガイドとして働く。その時に頻繁に訪れていたバンフ・ジャスパー国立公園での経験や帰国後のリゾート運営会社での経験などを日本の国立公園にも活かせないかと思い、2019年に環境省に入省。上信越高原国立公園、妙高戸隠連山国立公園を主とする国立公園利用企画官を務めている。観光だけでなく、SDGsを学ぶ教育旅行など、さまざまな形での国立公園の利用方法を模索する一方で、個人として日本観光に関するポッドキャストも配信中。
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山田 美穂さん
鬼押出し園での風穴キャベツの発起人。ほかにも、カラマツ、モミ、トウヒなど嬬恋産の間伐材を利用して、アロマオイルを制作。浅間山の溶岩石を利用したアロマストーンとセットで商品化するなど嬬恋のあらたな特産品作りにも積極的。
https://www.tsumagoi-kankou.jp
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松本 もとみさん(右)
滝沢満里さん(左)
嬬恋村に暮らす農家の主婦たちによるブランド「妻の手しごと」のメンバー。嬬恋キャベツ酢や、浅間山モチーフのお菓子「yamagashi」など嬬恋村の魅力を発信するためさまざまな商品を開発・販売している。
https://tsumanoteshigoto.com