火山が生み出す自然の成り立ちと
人々の暮らしを体感 3日間
2022.10.14(金)— 10.16(日)
阿寒摩周国立公園、釧路湿原国立公園
Overview
このツアーで
体験できること
森の木々がほんのりと色づき始めた心地よい秋空の下、全国からゲストが参加。北海道を代表する国立公園を舞台に、阿寒湖を囲む原生林の探索、屈斜路湖の縁をなぞるサイクリング、認定ガイド同伴でなければ入山できない硫黄山でのトレッキング、釧路川の源流に分け入るカヌーを通じて自然の素晴らしさを全身で感じると共に、その場所を守り継ぐ人たちの歴史や想いに触れることで、自然との共生の仕方を改めて考えるきっかけになるような2泊3日の旅となりました。
Daily Digest
ツアーのダイジェスト
晴れ時々曇り
当日の服装
日中は暖かい日差しに恵まれたものの、時折吹く風は冷たく、フリースや薄手のウインドジャケットが欠かせない1日であった。
釧路空港に現地集合、出発
到着ロビーで顔合わせを済ませた後は、専用のバスで最初の目的地である阿寒湖周辺まで向かう。「ほんの数日前までは青々としていたんですけどね」ガイドさんの言う通り、車窓からは紅葉をまとった森が顔を覗かせている。
ボッケ遊歩道から阿寒湖周辺を散策
ホテルに荷物を置き、ほど近くのボッケ遊歩道へ。豊かな生態系が保たれた森の中、環境省の方々によって整備された散歩道を進んでいくと、阿寒湖を一望できる展望台にたどり着く。

展望台から眺める阿寒湖の景色。冬になると湖一面が凍りつき、向こう岸まで歩いて渡れるようになるとのこと。
阿寒湖を眺めながら昼食
光の森でツアーハイキング
前田一歩園財団が管理する光の森は、明治から続く保護によって伐採や植林を免れ、日本古来の自然の姿を保った稀有な原生林。現在においても一般ハイカーの立ち入りを制限しているその森には、私たちが普段目にするものとは少し違った、原始の生態系が広がっている。
一歩園森の案内人、高田さんによるレクチャー。ユーモアに溢れた解説と注意事項を聞いた上で、光の森へと向かう。
針葉樹と広葉樹が入り乱れるこの独特な景観は針広混交林と呼ばれ、文明発達に伴う森林伐採の結果、本州ではほとんど見かけることはできない。
倒れた木々には手を入れず、自然のままにしているとのこと。そういった倒木には苔や芽が育ち、新たな生命の土台となっている。

唐突に高田さんからアイマスクが配られる。理由も分からないまま、参加者全員で一列になって高田さんの後をついていく。視界が遮られている分、響き渡る鳥のさえずりや足に伝わる地面の感触、森の匂いが鮮明になる。
ほどなくして、「外していいですよ」と合図をもらう。木漏れから差しこむ陽の光の中で目を慣らすと、聳えたつ巨大なカツラの木が目に飛び込んできた。

散策コースを少し外れた所で、高田さんが鹿笛を吹く。全員が立ち止まり、広がる静寂と小川の細いせせらぎ。運が良いと、野生の鹿が顔を出すこともあるそう。
ホテル到着、1日目終了
曇りのち晴れ (13℃ / 8℃)
当日の服装
気温自体は初日より低いものの、アクティビティ時にはウィンドジャケットを脱いで長袖のベースレイヤー1枚になる人もいるなど、ツアー中で最も運動量の多い1日であった。
阿寒から屈斜路へ
ホテルを出発し、屈斜路湖を目指して更に北上。川湯ビジターセンターにて阿寒摩周国立公園の成り立ちを改めておさらいした後は、サイクリングの準備へ。
道中、午後の目的地であるアトサヌプリ(硫黄山)を通過。これまで見てきたものとは全く違った植生が垣間見える。
用意されたヘルメットを被り、それぞれに合った自転車を選ぶ。中には電動自転車をチョイスする人も。
屈斜路湖の縁をなぞるサイクリング
屈斜路湖を望む車道や、少し逸れた森の中など、自然の囲まれたルートを自転車で駆け抜ける。道中にはアイヌの人々が利用していた温泉など、立ち寄れるスポットが満載で、休憩時間でさえも贅沢に過ごせる。
平坦な道がメインのルートではあるけれど、草原や湿地、湖を望む砂浜など、表情豊かなコースはどれだけ漕いでも飽きがこない。
アイヌの人々が生活の一部として利用していた温泉、池の湯。現在でも一般利用可能。今回は足湯だけの利用だったが、ツアー中に溜まった疲労が癒される。

最終日の釧路川源流カヌーの乗り場となる湖畔でサイクリングは終了。早くも明日への期待が募る。
屈斜路湖のほとりで昼食
最終日の釧路川源流カヌーの乗り場となる湖畔でサイクリングは終了。早くも明日への期待が募る。
アトサヌプリをトレッキング
アイヌ語で「裸の山」を意味する活火山、アトサヌプリ(硫黄山)。その名の通り、火山から噴出する硫黄の成分によって生まれたガレ場のような荒涼とした山肌が印象的だが、今回のトレッキングツアーでは硫黄の影響を受けない周辺の豊かな森林地帯にまでルートを広げ、独特で美しい硫黄山の景観を余すことなく体感できる。
認定ガイドの方々と合流。正面に聳えるアトサヌプリを回り込む形で、かつて鉱山として山が利用されていた頃の名残が残された麓の森林へ。

ヘルメットを被り、いよいよアトサヌプリへ。ここからは認定ガイドの同行なしでは入山することができない。




最大の大きさを誇る硫黄噴気孔へ。風向きの変化で噴煙が晴れると、奥に見える硫黄の結晶が見え隠れする。
硫黄の影響によって平地に生える植物が育たないため、一般には高山帯に生息する低木のハイマツが500mほどの低地に群生。その間を縫うように進む下山ルートは行きの登山道とは反対方向で、アトサヌプリの多様な自然の姿を最後まで味わうことができる。

ホテル到着、2日目終了
曇り (18℃ / 12℃)
当日の服装
過ごしやすい気温が続いた最終日。それでもカヌーに乗船している間は冷え込むため、これまでの服装に加えて中綿のジャケットを1枚追加で着込むなど、アクティビティに応じた防寒対策は欠かせない。
屈斜路湖から流れ出る釧路川の源へ
霧が立ち込める中、ツアー最後のアクティビティとなるカヌーの乗り場、2日目のサイクリングの終着点である屈斜路湖のほとりへと向かう。
ライフジャケットを装備し、カヌー乗り場へ。ツアーガイドの方々から注意事項を聞いた後、湖へ乗り入れるために参加者2名+ガイド1名のグループを組む。
源流から辿る釧路川カヌーツアー
森と湿地帯が創り出す清流をカナディアンカヌーでゆっくりと進んでいく。カヌー、カヤックの聖地と呼ばれる釧路川の源流域を下る約7.5kmのコースには、地域の人々の尽力によって自然のままの環境が残されている。倒木が水を撫でる音、彼方から聞こえる鹿の鳴き声、両岸の植生の違いによって生まれる左右非対称の景観。今となってはあまり体感することのできない、ありのままの自然の中に分け入る2時間半。
霧が立ち込める屈斜路湖。操船はガイドの方々にお任せしつつ、いつもより視点の低いカヌーから一面灰色の景色を眺める。

釧路川の源流域へ。水流によって内側に傾きつつある木々を掻い潜りつつ、静かながらもダイナミックな景色を楽しむ。

「全て自然の為すがままにしている」という大小様々な倒木がルートのそこらかしこに。枝や幹が水流を遮る音も心地良い。
後半に差し掛かったところ、朝のうちはあれだけ重たい霧がかかっていた空に晴れ間が差し込む。
ゴール地点でカヌーから降り、ガイドの方々の車で出発地点まで戻る。車だとたったの10分。車窓に映る先ほどまでのルートに、つい1,2時間前の穏やかな記憶に思いを馳せる。
和琴半島に立ち寄り、弟子屈町で昼食
屈斜路湖の南側に突き出た、湖内唯一の半島からの眺め。色々な角度で屈斜路湖を見てきたが、その見え方の違いに毎回驚かされる。
展望台から眺める摩周湖の景色
透明度日本一を誇り、カムイトー、「神の湖」と呼ばれる摩周湖。外周をカルデラ壁で囲まれているため、これまでの湖のように近づくことはできないが、展望台からその美しさを俯瞰することができる。
日本最大の湿地、釧路湿原
最後の目的地であるこの壮大な湿原は、釧路湿原国立公園に位置し、今回のツアーで2つ目に巡る国立公園。東京ドーム約3,900個分の途方もない大きさに、つい無言で彼方の景色を見つめてしまう。
釧路空港に到着、現地解散